異文化ストレス

『海外で暮らす』というのは憧れが少し、不安が大部分だと思います。

もちろん海外慣れしている人もいますが、最初はみんなが知らない国で暮らすことに対して多くの戸惑いを抱えています。

言葉、習慣の違いで、思うように行動できない・・・日本では自分でできていたことが、夫や他の人の力を借りないとできない、ということは最初に感じる大きなストレスであり、自信喪失を感じてしまうことだと思います。

でも、最初はできなくて当たり前。

ゆっくりでも、ひとつひとつ自分でできることを増やしていくという気持ちがあればいいのです。

カルチャーショックを、理解しがたいこととして不満に思い続けたり、背を向けていたら、楽しいことに接するチャンスも逃してしまいます。

日本とは異なる生活、そして日本では体験できないことを、楽しむ!そんな気分になったら、海外生活をより有意義に過ごせるはずです。

言語の違い

ベルギーでは、フランス語、オランダ語、ドイツ語が公用語です。

ブリュッセルはフランス語とオランダ語の2言語地域であり、街中にある看板、標識、駅名などは、フランス語、オランダ語の二ヶ国語表示が義務付けられています。スーパーマーケットの商品名なども同様です。
これが、またややこしいことなのですが、慣れないうちはどっちがどっちなのかもわからず、混乱してしまいます。

これは「見て慣れる」こと・・・フランス語、またはオランダ語がわかるようになると少しずつ見慣れてくると思います。

例えば、地名のアントワープAntwerpは英語で、オランダ語ではアントウェルペンAntwerpen、フランス語ではアンヴェールAnversとなります。

始めはかなりのストレスを感じるかもしれませんが、多言語国家なのでこれは私たちが慣れるしかありません。

サービスについて

サービス大国の日本と違い、残念ながらベルギーで親切なサービスを期待することはできません。スーパーマーケットのレジで長い行列ができていることはよくあることで、郵便局や銀行、コミューンの窓口などでも、スムーズに進めるように便宜をはかるなどということはあまりありません。

日本のサービスを知っている私たちは、レジの人員を増やせばいいのにとか思いますが、ベルギーの人々は後ろの人など気にせず、のんびりレジの人とおしゃべりしているおばあさんもいます。だから、私たちも急いでお金を出す必要もないし、ゆっくり買い物袋に商品を入れていいのです。

急いでいるときは、混んでいない時間帯を利用するなど、イライラを溜めないようにする工夫も必要です。

気候の違い

大きな違いは、夏時間と冬時間があるように、夏の日照時間の長さと、冬の日照時間が短さです。夏は湿気もなく、夜も明るいので、日本の夏に比べるととても快適に感じます。

冬は日照時間が短く、曇りの日が多いため、憂鬱なものに感じるかもしれません。寒い日が続きますができるだけ家にこもらず、外に出かけて人と話す機会を見つけると、暗い気分から開放されると思います。

民族の違い

多民族国家ベルギー。

ゲルマン系のフラマン人とラテン系のワロン人という、2つの民族から成り立っていますが、ヨーロッパ各国から移民してきた人たちもたくさんいます。

いろいろな国籍の外国人が多く暮らすベルギーでは、宗教も違えば、歴史的背景も違う、様々な価値観をもった人々がいます。ひとくくりに「ベルギー人」とはいえないマルチカルチャー社会なのです。